2018年第4回定例会 一般質問「地域発!市民発!豊島区のこれから」4.基礎自治体の役割について

最後に基礎自治体の役割についてお聞きします。
2年後には、地方自治法の改正が施行されます。これまで以上に、法令遵守コンプライアンスが問われて来ており、万全の準備が必要です。私が昨年、提案しました公文書管理条例は今年春から公文書管理のあり方検討会で丁寧な検討がなされ、区民の財産である公文書が適切に管理される条例となる見込みが立ってきました。しかし、今年、明らかになった総合窓口での個人情報の取り扱い、また、廃棄物処理委託の扱いなど、うっかりでは済まされない事項が続いています。
今後、豊島区のコンプライアンス体制をどのようにとっていくおつもりなのかを具体的にお聞きします
(齊藤副区長 答弁)
区では、コンプライアンス体制の強化に向け、リスク発生に関する迅速な報告体制を確立するとともに、リスク情報の共有、蓄積、分析を踏まえた、効果的な再発防止策を立案するため、今年4月にPDCAサイクルを組み込んだ「リスクマネジメント指針」を策定いたしました。また、6月には「リスクマネジメント推進本部」を設置し、全庁的な推進体制を整備したところです。事務執行におけるミスや、予期せぬ事故やトラブルについては、リスクの芽をなるべく早い段階から摘むという観点から、重大とまではいえない事象であっても、発生から対応状況、解決に至るまで、逐次報告を受けることとし、全職員に新たな報告体制を周知徹底してまいりました。その結果、リスクの報告件数は昨年度の41件から今年度は、現時点ですでに86件と大きく増加しております。蓄積した報告事例は、リスクマネジメント推進本部において全庁的に情報共有を図るとともに、発生要因や頻度などにより分類し、原因分析に基づく再発防止策につなげてまいります。こうした活動を定着させ、効果測定を伴う研修を充実させることで、職員一人一人の法令遵守の意識を高め、組織のコンプライアンス体制を強化してまいります。
豊島区は基礎自治体として、国の定めた法律や制度の行政執行機関としての役割を持っています。しかし、国が定めた政策で右往左往することも度々目にしてきました。そして、困るのは区民です。
現在、国会で審議されている外国人労働者の受け入れ問題も、私が議会でなんども取り上げている多文化共生の視点がない政策です。同じ街に暮らし、働く人として、しっかりとした国の方針がないと現場は混乱するばかりです。基礎自治体として、増える外国人対応の実態と、それにかかる経費をどのように調達するのか。区長のお考えをお聞かせください。
齊藤副区長 答弁)
現在、外国籍の区民の皆さんは、過去最多の3万人となり区民全体に占める割合は1割を超えて国籍も100か国以上となり多国籍化が進んでおります。今後もこの傾向は続くと考えられますので、現在窓口対応から災害時の情報発信に至るまで、多言語に対応した行政サービスを提供していく上での課題を改めて把握すべく、庁内各部署に対して全庁的な調査を行なっているところであります。しかし、今後、さらに外国籍の方々が大きく増加をつず変えるような場合には、質的にも量的にもこれまでの延長線上とは異なる対応が必要となるだけではなく、的確な対応に必要な組織体制や財政的な負担も見込む必要があります。このような状況について、これまでは所管ごとの妖精として全国市長会を通じて、国、東京都に伝えてまりましたが、今後は多文化共生の実現に必要な対策をまとめ、総合的に働きかけや要請を行ってまいります。
また、来年、新天皇が即位する5月1日を祝日にし、10日間の連休にすることが、閣議決定されています。そこで、大変不安を抱いているのが、子どもを保育園に預けて働いている、医療職、介護職など、働く日、休日が不定期な方たちです。保育園は日曜、祝日は休園日です。勤務が平日だけではない職場で働く方たちは、これまでも休日に預けられる保育施設を利用するなどしています。ところが、今回の10連休に際しては、保育園が休みだからといって当然10日間も休むわけには行かず、子どもをどこに預けようかという不安の声が届きました。とりあえず、休日保育の保育園を当たるということですが、どの程度の影響があるのか、調べる必要があると考えます。10日間の連休となる保育園を利用している保護者に対して、区としてどのような対応をするのかをお聞きします。
(齊藤副区長 答弁)
現在、保育園では、日曜・祝日における「休日保育」を私立3園、合計40名の定員で実施しております。「休日保育」を実施する私立園にヒアリングをしたところ、通常の利用率は約7割で余裕がありますが、ゴールデンウイーク中はほとんど余裕がないとのことです。来年の10連休について、休日保育のニーズがあることは十分承知しておりますが、一方保育士の確保も大変難しくなっており、保育現場でのワーク・ライフ・バランスも大変重要なテーマであります。また、次世代育成支援・対策推進法の趣旨から、社会全体として、休日に親子で過ごす時間を確保する機運を醸成することも私ども行政の責務であります。こうしたから、「休日保育」の拡大については、基本的には慎重に検討すべきと考えています。しかし、医療・介護職など、どうしても仕事を休めない方への対応も必要ですので、来年度限りの特例として、10連休中の「休日保育」について、実施園もしくは定員を拡大する可能性について、今後、区立および私立の園長会と積極的に協議してまいたいと考えております。
また、区役所の総合窓口はこの祝日連休にどのように対応するのでしょうか。5月ごろは、多くの方々移動する頃ですし、連休明けに殺到することが予想されます。今からあらかじめ、対策を講じるべきと考えます。すでに半年を切っている状況です、早めの対応が必要と考えます。総合窓口等の区役所の体制についてお聞きします。
(斎藤副区長 答弁)
総合窓口は、平成27年5月の庁舎移転時より、345日開庁による区民サービス向上に取り組み、土・日が祝日に当たる場合は、原則として、土・日開庁を優先してまいりました。その上で、例年、ゴールデンウイークの期間について、レイアウト変更やシステム改修など、通常の窓口会長びには実施できない作業を行ってまいりました。特に、来年のゴールデンウイークは、345日開庁後、初めてとなる、住民基本台帳や戸籍など、住民記録系システムのOSも含めた全面的システムのバージョンアップやサーバーなど機器類の交換も予定していたところでございまして、来年の10連休については、原則どおりの開庁は難しいのが実情です。今後、区民サービスの観点から10連休中の開庁のあり方について、あらためて全庁的な調整を行い、区としての対応をできるだけ早期に決定し、区民の皆さんへの周知を図ってまいりたいと考えております。
また、国の専権事項として、十分な説明もなく強行されようとしている羽田空港低空飛行ルート問題は、前定例会で議会を2分するような大きな問題になっています。私は、議会として区民の不安の声を国に届けるべきと主張しましたが、すべての議員の同意を得られず大変残念な結果でした。区長は、繰り返し、区民の要望を国土交通省に直接伝えているとのことですが、国土交通省からは私たちの要望している教室型説明会の動きが見えません。いよいよ2020年まであと1年と迫っている中で、国土交通省からの何らかの情報があったのではないかと思いますが、どうなっているのかお聞きします。
(高野区長 答弁)
11月16日開催された特別区長会において、首都圏空港の機能強化について、国土交通省蛯名航空局長より第5巡目となるオープンハウス型住民説明会を本年12月以降開催するとの説明がありました。本区におきましては、来年1月8日火曜日にとしまセンタースクエアで1月26日土曜日に南長崎第4区民集会室で開催予定となっております。
本区では、庁舎建設や道路整備などでは、教室型での説明会をなんども開催し、工事に不安を持たれる区民の皆さんに丁寧に説明を重ねてまいりました。今回の国の説明会は、これまで豊島区が進めてきた教室型での説明会とは異なっております。このことは、特別区長会での説明の時、直接、蛯名局長に伝え、局長からは、オープンハウス型の説明会のほか、各地域での説明会や情報提供についても、各区の実情に応じて相談しながら進めていきない旨の説明を受けております。今後も、引き続き、あらゆるチャンネルを活用し、丁寧な説明行うよう強く口に要請してまいります。
 
豊島区は基礎自治体として区民のニーズに沿って、待機児童ゼロや今定例会で上程される手話言語の普及及び障害者の多様な意思疎通の促進に関する条例、や現在準備しているパートナーシップ制度を盛り込んだ男女共同参画条例改正など、区民の声に寄り添い、国に先駆けて制度を整えてきていることを評価します。
この結果が「共働き、子育てしやすい街No1」となったわけですが、国が打ち出した、来年10月からスタートする幼児教育、保育の無償化の費用を今になって自治体も分担するように求めてきているとのことです。保育所を整え、保育の質を高めようとしている時に、子育て支援に財政支援こそが求められ、これ以上の自治体の負担増は厳しい状況と考えます。
子どもをめぐる状況では、虐待の通告が増えている中、豊島の子どもは豊島で守るといち早く子どもや家庭を守るために、2021年からの児童相談所の設置準備も始めていますが、児童相談所の機能も福祉専門職等の確保が責務です。先日、清瀬市にある今年から豊島区のショートステイを受け入れている児童養護施設を視察してきました。児童養護施設や里親などの社会的養護の体制も必要です。これらの体制はすぐに整うわけではなく、入念な準備が必要です。幸いにも、豊島区には、地域で子供のために活動している団体がたくさんあります。子ども食堂や無料学習支援など、様々な地域の社会資源とともに、地域で子どもを育てる体制ができることが期待されます。
区民サービスを保つためにも、現場の声を十分に反映できることが必要です。幼保の無償化、児童相談所整備に関してどのような財政状況になっているのかをお聞きします
(高野区長 答弁)
幼児教育の無償化においては、無償化に伴う財源の措置について、国と地方公共団体との間でそれぞれの主張が交わされており、特別区も区長会を通じて、国に対して直接、要望書を提出しております。また、児童相談所関連経費については、都区財政調整制度の中で、財政需要が算定されるよう、東京都と特別区の間で協議が行われております。双方の事業とも国や都、自治体それぞれの財政負担のあり方などについて、現在、検討を進めている状況にあります。いずれにいたしましても、子育て世帯の応援および児童福祉の向上については、特別区が責任を持って担うべき役割であると考えることから、これらに要する財源については、しっかりと確保することが重要だと考えております。引き続き、特別区長会事務局や全国市長会との連携を図り、必要な財源の確保に努めてまいります。
区民に最も近い行政機関としての豊島区は、区民の声を施策に反映し、十分な財源を確保するためにも東京都、国へ区民の声を届けていく大きな役割を持っていると考えます。
国や都の政策に追随するのではなく、区民に近い基礎自治体として、区民の意見を吸い上げ、より暮らしやすい、わたしらしく、暮らせる街にしていくのが豊島区の役割と考えます。そして、グローバル化が進んでいる現在、区政には、2年前に私がこの場で指摘したグローカルな視点、地球規模で考え、地域で行動する視点が必要であり、このグローカルな視点で様々な政策が展開されるような区政運営が必要となってきています。
改めて、高野区長ご自身は、豊島区という基礎自治体の役割はどのようなものであるかと認識されているかをお聞きします。
(高野区長 答弁)
特別区は、住民に最も身近な基礎自治体として、福祉、健康、教育、環境、都市基盤など、生活全般にわたる施策を総合的に展開していく責務があり、区民目線で行政サービスを考え、提供していくことが求められています。そして、特別区の区長は、選挙によって区民の皆さんから選ばれ、民意を基盤とした個性的な政策を競い合っております。東京、そして国の原動力でもある現在の特別区の状況をご覧いただいても、基礎自治体の重要性はご理解いただけるかと思います。
私自身、これまでも地域のみなさんの意見をお聞きしながら、生活基盤に軸足を置いた地域経営に努めてまいりました。さらに本区は、国際アート・カルチャー都市を標榜し、東アジア文化都市への挑戦など、国際都市として、文化都市として、世界にその存在をアピールし始めたところであります。
今後も、類を見ない施策を展開する「オンリー・ワン」の自治体として、さらに質の高いサービスを区民の皆さんに提供するため、全区を挙げて精力的に取り組んでまいります。
私、村上典子は2011年から1期4年間は、「区民が作る豊島の未来」と題して6回、そして、今期4年間、「地域発!市民発!豊島区のこれから」題して7回、この場で発言してまいりました。豊島区に住む区民一人一人がその人らしく、自立した市民として、これからの豊島区の未来を一緒に考えていけるように、今後も生活者ネットワークは、区民の意見が反映される豊島区、そして、豊島区議会を目指してまいります。
ご静聴ありがとうございました。