2018年第4回定例会 一般質問「地域発!市民発!豊島区のこれから」3.国際アート・カルチャー都市構想について

2018年12月26日 02時30分 | カテゴリー: 活動報告

次に国際アート・カルチャー都市構想についてお聞きします。

あと1ヶ月余りで、2018年も終わりを告げ、いよいよ新しい年は、東アジア文化都市2019豊島の開催となります。消滅可能性都市からの脱却としてあげた4つの柱のうちの1つ、日本の推進力としての国際アート・カルチャー都市構想は、東アジア文化都市の開催で一気に進みました。私が4年前に国際アート・カルチャー都市の詳細について一般質問していた時に比較して、現在では豊島区の様々な政策の中に国際アート・カルチャー都市構想は活かされてきていると認識しています。

ユネスコ(国連教育科学文化機関)は、「教育や文化の振興を通じて、戦争の悲劇を繰り返さない」との理念により設立され、その意義を定めたユネスコ憲章の前文には「戦争は人の心の中で生まれるものであるから、人の心の中に平和の砦を築かなければならない」との文言があります。

東アジア文化都市2019豊島の開催による中国西安市、韓国仁川広域市との交流は、多くの区民にとって、平和の砦となる事業としなくてはならないと考えます。

しかし残念だったのは、11月6日に行われたキックオフイベントで、両都市の紹介の内容が中国語と英語のナレーションのみで、街の雰囲気はなんとなくわかっても、理解を深めることができなかったことです。立ち見を含め、1000人以上の区民が両都市を理解する絶好の機会であったにも関わらず、日本語の字幕がないのは、非常に残念でした。今後の東アジア文化都市開催都市を紹介をするときには、ぜひ中国、韓国への理解が進むようにしていただきたいと考えます。特に言葉の対策はどのように進んでいるのでしょうか。

(高野区長 答弁)

東アジア文化都市の開催年の前年いキックオフシンポジウムを11月6日、大勢の参加のもとに開催しました。パートナーとなる都市を紹介するという例は、これまでにございませんでした。そのため、西安(シーアン)市、仁川(インチョン)広域市の両都市には、急なお願いを差し上げることとなり、動画の準備はできましたが、字幕対応が間に合わず、今回のイベントでは、中国語や英語のみで紹介することとなってしまいました。しかしながら、2019年の開幕式典で各都市を紹介する映像を新たに制作する場合には、それぞれの言語に対応して作成することを申し入れ、両都市からも快諾をいただいているところでありまして、同時通訳を導入するなど、言語上の壁を感じることのないよう配慮してまいります。

 特に、12月13日に開設予定の東アジア文化都市2019等しま公式ホームページを始め、各種イベントでは、日・英・中・韓の4ヶ国語対応を基本として中国、韓国への理解が進むよう努めてまいります。

 さらに、開幕式典等には、両国から多くのお客様をお迎えすることになります。その際、円滑なコミュニケーションを図り、快適に過ごしていただくためにも、多くの通訳者が必要になると想定されますので、区内の大学、日中友好協会、民団や観光協会のご協力を得ながら対応してまいりたいと考えているところであります。

この時だけでなく、言葉の問題は重要であり、区として大きな課題があることを実感しました。

先日、国民健康保険窓口に行きましたところ、多くの外国人の人が窓口で手続きをしていました。係員が呼び出す受付番号も日本語のみ、そして、国民健康保険の内容を説明するのも、畳み掛けるような早口の日本語で、私たち日本人でも理解できません。窓口が混んでいるので、焦る気持ちもあるでしょうが、外国の人にここで丁寧に説明しておかなくては、次はいつ本人に会えるのでしょうか。収納対策を進める前に、まず最初のところでの丁寧な対応が必要だと痛感しました。その上、中国語、ベトナム語、ミャンマー語と言語も増えてきています。全ての言語に対応するのは限界があります。

現在、東京都オリンピックパラリンピック事務局では、「やさしい日本語」を奨励しています。「やさしい日本語」とは普通の日本語よりも簡単で、外国人にもわかりやすい日本語のことです。定住している外国人のうち、62%の人が日本語を理解し、英語を理解する44%の人をうわまっていることが国立国語研究所より発表されています。今後普及していく機械翻訳も「やさしい日本語」からの外国語に訳した方が意味が通りやすいと言われています。豊島区でもホームページ上に、はじめて豊島区に住んでみた〜留学生編〜の動画がアップされました。これは、ふりがなのついた字幕もつき、まさしく「やさしい日本語」だと思います。

行政用語は難しいものが多いです。例えば、分別は種類によって分けること、納税通知書は、あなたが納める税金について知らせる紙、など、私たち日本人でもやさしい日本語の方が理解しやすくなるのではないでしょうか。

「やさしい日本語」の取り組みを区役所全体で取り組んではいかがでしょうか。やさしい日本語は、外国人だけでなく今後増える高齢者を含めすべての人の立場に立った施策だと考えます。区長の見解をお聞きします

高野区長 答弁)

本区は、今後、基本方針を策定し、日本語学習の支援、情報提供の仕組みの構築、関係団体との連携強化など、多文化共生に向けて多角的に取り組んでまいります。その一環として、「やさしい日本語」の趣旨に則った情報発信は、区民の皆さんの他国正規化が進んだ本区にとって参考にすべき考え方であると認識しております。

ご指摘の動画のほか、外国籍の区民の皆さんんを対象として区のホームページでも、自動翻訳機能の制度を上げるためにも、文章の短文化、明瞭化等、わかりやすい日本語の表現に留意しているところです。

今後、他団体の先進事例等についてさらに研究して情報共有を図りつつ、まずはやさしい表現で要点を絞った情報発信するよう意識付けを行うなど、誰にとってもわかりやすい説明を推進してまいります。

次に、2019年の東アジア文化都市のイベントが終了したあとの豊島区の文化施策についてお伺いします。

来年の東アジア文化都市2019豊島は、舞台芸術、漫画アニメ、祭事、芸能が取り上げられ、どちらかといえば、賑やかなイベントが続きます。

文化によるまちづくりは、単なるイベントが展開されるだけのものではないと考えます。

ゆっくり落ち着いて絵画や音楽を楽しむのも文化だと考えます。

2010年度から10年計画で組み立てられた豊島区文化政策推進プランは来年度が最終年度です。この10年で、豊島区の文化政策は大きく変化したと思います。ここで、一度しっかりと計画を見直すべきと考えます。区民が求めている豊島区の文化について、多くの意見を聞き、区民が求める国際アート・カルチャー都市にしていかなくてはならないと考えます。特に、絵画がおざなりになっていることが気になります。豊島区には、かつての池袋モンパルナスもあり、貴重な絵画の財産があります。新庁舎にまるごとミュージアムを設けていますが、ゆっくり鑑賞するという空間ではありません。区民の財産である文化にもゆっくり触れる空間を持つべきです。

仮称西部地域複合施設に含まれるミュージアム機能は、当初の計画以降に決定し進んでいる、仮称マンガの聖地としまミュージアム建設によって、改めて機能について考え直さなくてならないと考えます。また、観光、スポーツ等、文化商工部で取り扱っている文化事業を総合的に考えていくべきだとも考えます。今後、豊島区の文化政策をどのように計画していくかをお伺いします。

(高野区長 答弁)

本区には、長崎市芝居や大塚阿波踊り、ふくろ祭り、御会式をはじめとする催事や、新モンパルナス西口回遊美術館に見られるように、地域に根付いた文化があります。また、劇場や街中を使用して行われる舞台芸術、今やメインカルチャーとも言えるアニメイベントなど、地域資源を活用しながら、輝きある分創造都市の実現を目指してきました。

そして、これらの取り組みには、必ず区民の皆さんの参加がありました。国際アート・カルチャー特命大使に代表されるように区民の皆さんと文化を一緒に作り上げてきたことが、本区の文化政策を進める上での土台となっているのであります。

これらの文化政策をまちづくりと連携させてきたことが実を結び、街には多くの賑わいが生まれ、今日の国際アート・カルチャー都市構想や国家的プロジェクトである東アジア文化都市の開催につながったのであります。

今や豊島区は、日本を代表する国際文化芸術都市として、大きく飛躍する時を迎えています。文化エンジンとして、はれざ池袋や池袋駅周辺の4つの公園、真っ赤な電気バス、トキワ荘などを組み合わせることで圧倒的な賑わいを生み出し、町の価値をさらに高めてまいります。

今後の文化政策については、現行のプランで示した項目を検証・評価し文化施策の内容を精査することや、これまで以上に区民参加の意識を高めていくためにも、区民の皆さんの意見をしっかりと聞き、文化を取り巻く状況をしっかりと把握してまいります。

また、これまでの地域資源の活用、区民参加を基本としながら、観光、産業を始め、庁内のあらゆる分野と文化の連携も必要です。伝統文化、舞台芸術、マンガ・アニメに加え絵画だけでなく音楽鑑賞、飲食も含め様々な文化・芸術のさらなる魅力の発疹と新たな価値の創出目指し、文化によって心の豊かさを実感していただけるよう、十分検討の上、準備を進めてまいります。

 仮称西部地域複合施設は、2度の入札不調により、2020年の東京オリンピックパラリンピック前後まで建築凍結とされていますが、すでに2020年まで1年余りです。建築が凍結された影響で、移築される予定だった千早地域文化創造館は、既に築45年を過ぎて、一昨年、耐震補強工事とトイレの改装をしましたが、現在は、壁面からの漏水が起きており、足場を組んでの大型工事作業が行われています。これまでに合計1億7千万円の経費がかかっています。また、調理室のガス給湯器も壊れ、半年近く閉鎖されています。築50年を迎える施設は大規模リニューアルか、改築等が必要であることを目の当たりにしています。

仮称、西部地域複合施設の計画が現在どのようになっているのか、お聞きします。また、さらに、建築計画の凍結が延長されるようであれば、絵画資料等は、どのように区民の鑑賞の機会が保障されるのか、お答えください。

(高野区長 答弁)

千早地域文化創造館や千早図書館、地域区民ひろば要など、(仮称)西部地域複合施設に入居予定の施設についてはいずれも築40年以上が経過しているため、他の区施設の事例を踏まえれば、大規模改修等を実施する時期に来ております。しかしながら、(仮称)西部地域複合施設整備計画があることから、大規模改修等は行わず、不具合のある箇所をその集う、部分的に修繕する程度に留めております。このような状況から、現在凍結している整備計画については、2020年の東京オリンピック・パラリンピックを待たずに、なるべく早く一定の方向性を出す必要があると認識しております。

一番の凍結の理由は財政面でありました。当初は、整備にかかる金額が40億円を超える程度でありましたが、建築費の冒頭やさまざな諸条件で、その入札が倍以上の金額でも不調に終わり、勇気を持って当時断念いたしました。

(仮称)マンガの聖地としまミュージアムの建設など、計画策定当時とは状況が大きく変わっております。そのような理由を含めながら区有施設の老朽化の進行度合いや、計画策定当時との状況の変化、あるいは建築費の動向なども踏まえて、計画凍結の解除だけでなく、計画の変更なども含めて、慎重に考えてまいりたいと思います。

次に、建築計画の凍結が延長された場合の絵画資料等の鑑賞の機会についてのご質問にお答えいたします。 

私、絵画をはじめとする美術品は本来、収集することが目的ではなく、公共の財産として多くの区民の皆さんんい見ていただく機会を作っていくことが重要であると考えています。

(仮称)西部複合施設の建築計画を凍結した際も、区民の皆さんに文化芸術に親しんでもらう機会を提供していきたいとの思いから、庁舎を美術館・博物館に見立てた庁舎まるごとミュージアムを構想し設置したのであります。また、昨年10月にリニューアルオープンした郷土資料館には、常設展示室の他に、区が収集した作品資料や調査研究の成果を発表できる企画展示室を設けました。この企画展示室を活用して、2月から3月にかけて池袋モンパルナスに暮らしていた芸術家たちのアトリエに注目した美術企画展を開催し、8000名を超える方々にご来場いただきました。

当面は、5回の庁舎まるごとミュージアムを拡充し展示スペースを増設するなど様々な工夫をして、美術館構想を改めて、考え直してまいりたいと思います。その場合には、今まで検討をくださった委員の方を中心に再出発をしてまいりたいと思います。