2018年第4回定例会 一般質問「地域発!市民発!豊島区のこれから」2.「わたしらしく、暮らせるまち。」

2018年12月10日 22時17分 | カテゴリー: 活動報告

次に、「わたしらしく、暮らせるまち。」についてお聞きします。

今から4年半前、2014年5月、日本創成会議による消滅可能性都市の名指しは、豊島区を激震させました。日本創成会議は、消滅可能性都市の定義を30年後の若年女性人口、20歳から39歳の女性人口が50%以上減少する自治体としました。事実、4年前の発表時、2010年の国勢調査に基づいた30年後の2040年に豊島区は、若年女性人口の減少は50.8%と23区で唯一、50%を超えていました。この消滅可能性都市の発表は私にとっても大きな衝撃であり、豊島区が住みやすく長く住んでいたい街として選ばれる街にしていくために議員として活動をしているのにと気持ちがかなり落ち込みました。

これに対し、高野区長は、リーダーとしていち早く緊急対策本部を作り、ピンチをチャンスとして積極的に政策を進め、持続発展都市として4つの柱、「女性にやさしいまちづくり」「高齢者への対応」「様々な地域との共生」「日本の推進力としての国際アート・カルチャー都市構想」を掲げました。

特に、女性にやさしいまちづくりにおいては、100人女子会、F1会議など、女性にやさしいまちづくり担当課長を民間から登用するなど、積極的に政策を進めました。女性にやさしいまちづくり担当課は、イクボス宣言を、単なる区役所だけの宣言でなく、豊島区内の60もの企業、団体にも呼びかけて行なうなど豊島区全体の取り組みを進めました。

議会も保育に関する予算提案を会派を超えて行うなどした結果、待機児童ゼロを2年連続で達成し、「共働き、子育てしやすい街No.1」を獲得しました。私の周りにも、保育園に入りやすく、都心に通勤しやすいとして豊島区を選ぶ若いカップルが何組もいます。

これらの迅速な政策の成果は、4年前の消滅可能性都市からの脱却に結びつき、数字としても明らかになりました。今年3月に国立社会保障・人口問題研究所が発表した2015年の国勢調査に基づく日本の地域別将来推計人口によると、豊島区の2015年から30年後の2045年の若年女性人口は、18.9%の減少であり、すでに半減という消滅から脱した状況となっています。

現在のところ、持続発展都市への4つの柱のうち、女性にやさしいまちづくりと国際アート・カルチャー都市構想が先行している形です。今年度から、「女性にやさしいまちづくり」担当課は「わたしらしく、暮らせるまち。」推進室に変わっています。

区が発行するイクボスBookには「私らしく、暮らせるまち。」を目指しての記述があり、一人一人のライフスタイルを尊重し、女性に視点を合わせてまちを目指すことで、子供や年配者、外国人など、すべての人が住みやすく、働きやすい、誰もが自分らしく暮らせる街を目指し、行政と民間企業・大学・様々な団体や街のプレーヤーとまちづくりを進めていきます。とあります。つまり、ジェンダーの視点を持つことで、すべての区民の人権を大事にする区政全般に関わるコンセプトだと考えますが、改めて区長の考える「私らしく、暮らせるまち。」とはどういうものかをお聞かせください。

(斎藤副区長による答弁)

本区の目指す「私らしく、暮らせるまち。」とは、女性の視点から街を見直し、参加と協働を広げることで、女性はもちろん、子ども・若者や高齢者、外国人など、誰もが住みやすく、働きやすい、自分らしく暮らしながら自己実現を図ることができるような地域社会の姿を意味しています。

アートトイレプロジェクトを例にとりますと、女性や子供の視点から、安心して使える施設のデザインを考えることで、誰もが使いたくなるトイレづくりにつなげております。

女性をはじめ、地域に暮らす様々な人々がまちづくりに主体的に参加し、人と人のつながりを広げる役割を担っていただくことで、自分達のまちという意識を持っていただくこと、そんな取り組みを「わたしらしく、暮らせるまち。」として進めていきたいと考えております。

この“わたしらしく”というコンセプトは、豊島区の子どもの権利に関する条例の前文の子どもたちへの呼びかけ文にも記載されています。“あなたがあなたらしく生きていけるように一緒に考えていきましょう”とあり、子どもも「わたしらしく、暮らせるまち」づくりのメンバーです。

豊島区子どもの権利に関する条例が施行されて12年目を迎えています。増え続ける虐待の通知など、子どもをめぐる危機的状況を打開するためにも今一度子どもの権利に関する普及啓発が必要だと考えます。

世田谷区では、母子健康手帳に子どもの権利条約を再掲載することになったそうです。豊島区でも、豊島区子どもの権利に関する条例の前文にある素晴らしい子どもたちへの呼びかけ文を母子健康手帳に掲載して、親、そして育っていく子どもたちに、まれた時からの子どもの権利についての周知、普及を図るべきと考えますが、区長の見解をお聞きします

(斎藤副区長による答弁)

区では、現在配布している母子健康手帳に代わるものとして、東京都が作成した「子ども手帳モデル」をもとに、新たな母子健康手帳の作成を検討しております。新たな母子健康手帳には、成長の記録を最長18歳まで記録できるようにするとともに、妊娠・出産・育児に不安を抱える妊婦や保護者に対する、各種の支援情報も盛り込む予定です。ご質問の「豊島区子どもの権利に関する条例」の前文を掲載することについては、子どもが生まれた時から等しく持っている権利への理解を広げるために大変有意義であると考えておりますので、前文あるいは条例の趣旨等の掲載方法について検討してまいります。

現在、豊島区では来年度で計画終了予定の「豊島区子どもプラン」、「豊島区子ども・若者計画」を合体させて、2020年度からの「仮称子ども若者総合計画」とする準備として、広く区民の方へのアンケート実施しています。今回の計画には、子どもの権利推進計画も盛り込まれる予定と聞いています。これは、ユニセフ(国連児童基金)が定義する子どもの権利を満たすために積極的に取り組むまち事業に通じ、その点、豊島区の子ども施策は国際的なレベルなのではないかと思います。今後、2020年に向けて、新しい子ども若者総合計画はどのような方向性でまとめていくのか、区長の見解を伺います。

(斎藤副区長による答弁)

 児童虐待やいじめなど、子供の権利侵害が後を絶たず、すべての子どもが家庭、学校、地域で、安心して、自分らしく生活できる社会の実現が強く求められています。「子どもプラン」「子ども若者計画」「子ども・子育て支援事業計画」の三つの計画は、計画期間を平成31年度末までとしています。

 また、現在、「子どもの権利推進計画」の策定も並行して進めていることから、これら子どもに関係する計画を包括する形で、新たに「(仮称)子ども若者総合計画」という形で、平成31年度を目途として策定に向けた検討を進めています。

 新たな総合計画では、子どもの権利があらゆる施策において、総合的、継続的に保障される姿を目指すとともに、大人が子供の健全な成長を守るといった従来の視点に加え、子どもの考えや意識を踏まえ、社会への「子どもの参加」を推進する視点からも策定したいと考えています。現在、子どもや若者、地域の関係団体等の約8900人の方々を対象とする意識調査を行っておりますが、子ども達についてはさらに個別にヒアリング調査を実施して、様々な考え方や意識を聞き取り、国際的なレベルを目指して計画策定を進めてまいりたいと思います。