区議会最終日〜陳情、一転して否決!〜

2018年10月31日 09時49分 | カテゴリー: 活動報告

10月29日、9月14日から開かれていた豊島区議会2018年第3回定例会が終了しました。

通常、定例会最終日の本会議は、各委員会の審議結果を再確認するような内容なのですが。今回は、委員会の結果が一転する案件が出ました!私が議員になって8年。初めての経験でした。

としまの空を考える会が1277人の署名とともに提出した「区民の理解が得られない都心低空飛行ルートを撤回することを求める陳情」です。

10月3日の都市整備委員会で審議され、結果5対3で賛成多数で採択されたことは、すでにこのHPで報告済みです。

委員会で賛否が分かれた案件は、本会議でも改めて賛否を問うことになります。本会議開催前の運営を協議する正副幹事長会で、賛成していた会派都民ファーストが会派の中の賛否が別れる申し出があったのです。時間はかかりましたが、結局意見の異なる2人が棄権することで調整されました。私は、豊島区議会の議員は区民の声をしっかり国に届けるのが役目だと全議員の賛同を求める討論を行いました。

豊島・生活者ネットワークの村上典子です。私は、民主ネット豊島区議団を代表して、ただいま上程されております30陳情第12号すなわち「区民の理解を得られない都心低空飛行ルートを撤回することを求める陳情」を採択することおよび後ほど提出される議員提出議案第15号「区民の理解を得られない都心低空飛行ルートを撤回することを求める意見書」を国に提出することに賛成する立場から討論いたします。

 この陳情は、としまの空を考える会から1277名もの署名とともに、今定例会に提出され、都市整備委員会で付託され審議した結果、賛成多数と採択となり、議員提出議案としての国への意見書が本会議に上程されるものです。

 国は、2014年、外国からの観光客を増やすために羽田空港の増便計画を発表しました。しかし、これは、かつて羽田空港近くの品川区、大田区の住民が騒音問題に困り果て、国に申し立てた結果、現状の東京湾海上から着陸し、東京湾に向かって離陸するルートとなったものを大きく変更するものです。計画されている新ルートは2本あり、羽田空港にある4本ある滑走路のAC滑走路に向かって埼玉県南部から東京都に入り、板橋区、練馬区、豊島区、中野区、新宿区、渋谷区、目黒区、港区、品川区、大田区、等の都心上空を低空で徐々に高度を下げ、羽田に着陸するものです。当初の計画の発表後、2016年4月に、2本のルートのうち東側一本がより東側に移り、豊島区西部地区、すなわち、千川駅周辺から東長崎駅、落合南長崎駅の上空を南下することが発表されました。このルート直下には、都立豊島高校、千早高校、区立明豊中学校、千早小学校、椎名町小学校、があり、他にも保育園、幼稚園、高齢者施設も多く、何よりも静かな住宅地が広がっている地域です。

 午後3時から7時までの実質3時間とはいえ、2分に一機、南風の晴れた日ならば、毎日、夕方の時間に約90機の飛行機が上空1200メートルから1050メートルの位置を飛ぶということは、住民にとって、想像しがたいことですし、大変な不安が広がっています。

 特に心配なのは、騒音と落下物です。

 都市整備委員会に提出された資料によりますと、長崎周辺の騒音は、最高69デシベルまで高くなるということです。窓を閉めていないと、テレビや電話の音が聞き取れないほどです。繰り返しますが、2分に一機の飛行機の騒音が毎日のように響くことになります。建設工事のように期間が限られているわけではないのです。

 落下物に関しては、国はこの3月に落下物対策総合パッケージを作成しましたが、そのすぐ後、6月に熊本空港から離陸した日本航空の航空機からエンジンが爆発して民間住宅に落下した事故が起きています。落下物はゼロを目指しても、ゼロになるとは言えないのです。

 また、昨年7月に起きたKLMオランダ航空のパネル落下はルートから3km外れて大阪市中心部の運転中の車を直撃しました。計画されているルートから池袋駅までは約2キロしかありません。そもそも、飛行機はレールの上を飛ぶわけではありません。つまり、この新ルート問題は、面積13㎢と狭く、日本一高密都市である豊島区全域の問題であると考えるべきです。

 飛行機は、離陸後3分と着陸前8分が魔の11分と言われており、航空機の事故の8割がこの間に起きています。豊島区上空から羽田着陸までは5分ほどで、この魔の11分の中に含まれます。

 このように区民にとっての大きな不安に対して、いまだに国は真摯に向き合っているとは言えません。

 この間、国土交通省は、パネルを並べ個別に対応するというオープンハウス式説明会を計4回行っていますが、会場にいる説明者の名前も役職もわからない状態です。また、区役所一階のセンタースクエアで去年の11月と今年6月に行われた情報発信ブースは、イベント会社に委託したもので、国の担当者は参加していませんでした。この形式では、集まった人の質問は一方的に集められるだけで、共有化されません。私が、何度もこの議場で一般質問しているように、教室型説明会が必要です。高野区長からは国土交通省航空局長に教室型説明会の開催を直接訴えていただきましたが、いまだに、国土交通省からは具体的な提案がありません。

 飛行ルートは国が決める専権事項とはいえ、区民の理解が得られ右葉な十bんな説明が必要です。2年前に区民の方がらから区議会に提出されている「飛行ルートを強行しないこと」「丁寧な説明を行うこと」陳情2件は継続扱いのままです。の対して十分な説明が行われているとは思えない状況です。

 このような状況に対しての大勢の区民の方の不安と怒りからこの陳情は提出されました。

 23区唯一のセーフコミュニティ認証都市として、区民の安全、安心を守ることが私たち議員の重要な務めだと考えます。経済効果があると言っても、そもそも、経済的な問題と命、安全の問題を天秤に測ることはできません。この低空飛行ルートは受け入れることはできず、撤回をして欲しいという不安と怒りの区民の声を真摯にきき、不安の声を国あてに送るべきです。

 よって、30陳情第12号すなわち「区民の理解を得られない都心低空飛行ルートを撤回することを求める陳情」陳情は委員会報告通り採択されるべきであり、議員提出議案第15号「区民の理解を得られない都心低空飛行ルートを撤回することを求める意見書」を国に対して提出することを望みます。全ての議員の方のご賛同をお願いして、私の討論といたします。

 ご静聴ありがとうございました。

自民党、公明党は、政権を持っている立場からか、ルート撤回の意見書は出せない、国の対応を見守ろう旨の立場をとっています。区民の不安と怒りに向き合っていると思えません。

共産党からは、都民ファースト会派内での意見がまとまらないことへの批判がありました。

採決では、運営調整通り、都民ファーストの二人が退席、棄権し、採択賛成16名、反対16名となり、賛否同数で地方自治法116条により議長採決で否決となり、陳情は、否決、不採択となりました。

また、その後、委員会で決まっていた意見書案も議員提出議案として上程されました。

これも採決の結果、賛否同数で、議長によって否決され、意見書は提出できませんでした。

区民の立場に立って意見を言っていくのが基礎自治体の議員の役目だと考えます。

国が行うことに、ただ従うだけであれば、地方議会になんの意味があるのでしょうか。

第3回定例会は決算特別委員会が開かれるので、会期日程が41日間と大変長く、夏から秋へとすっかり季節が変わってしまってしまいました。

来年4月は、統一地方選挙があります、目先の利益だけでなく、本当に区民の立場に立った大局的な判断ができる議員を増やしていかなくてはなりません。