〜豊島区の将来を左右する予算〜意見開陳

2015年3月17日 22時01分 | カテゴリー: 活動報告

 9日間の予算特別委員会最終日採決にあたり、各会派から賛成、反対の立場を明らかにする意見開陳が行われました。私は、所属する自治みらい豊島区議団(生活者ネット1人、民主党3人、社民党1人)を代表して、初めての意見開陳を行いました。

以下、意見開陳全文です。

 自治みらい豊島区議団を代表して、2015年度、平成27年度豊島区一般会計予算、国民健康保険事業会計予算、後期高齢者医療事業会計予算、介護保険事業会計予算、豊島区一般会計補正予算(第1号)の採決にあたりまして、賛成の立場で意見開陳をいたします。

 はじめに、私ども会派の質問に対しまして、高野区長、はじめ、理事者の方々には、真摯にご答弁いただいたことを心より感謝申し上げます。また、資料のお願いに対し、丁寧にご用意いただいたことにも感謝申し上げます。

 2年連続で1000億円を超え、過去最大規模となった新年度予算を、財政調整基金を取リ崩すことなく組むことができたことは高く評価できます。高野区長が区長就任以来、庁内一丸となって、区民の皆様の協力のもと、財政健全化に努められた結果であり、人口増加に伴う特別区民税の堅調な伸びととともに、新庁舎がオープンする2015年度に、積極的な予算が組める財政状況となりました

 一方、昨年2014年5月に日本創生会議から2040年「消滅可能性都市」として報道発表された豊島区が、将来への警笛と受け止め、いち早く緊急対策本部をたちあげ、国際アート・カルチャー都市や女性を中心としたF1会議からの提案を取り入れ、子育てしやすいまち等、持続発展都市豊島区を実現するために社会的ニーズを積極的に取り組んだ予算でもあります。スピード感を持って政策を実現していくための予算であるがために、まだ十分な説明がなされていないものも見受けられます。また、今後、法人住民税の一部国税化により、特別区財政調整交付金の大幅な減収が見込まれること、世界の景気の状況次第によっては、より安定的な行財政運営が求められることになります。そのための将来予想はきちんと行わねばならず、たとえば、各部署の計画などで人口予測が異なるという現況について、あらためて検証していかねばなりません。また区民需要は限りなくあり、どこまで応えることができるのか、その判断も重要です。予算執行に当たって留意していただきたいところも含め、以下、款別に意見を申し上げます。

 総務費です。

 戦後70年を迎える年に豊島区は新庁舎へ移ります。新庁舎を使用した非核平和、人権を重視する豊島区をアピールしていただきたくお願いいたします。

 新庁舎で導入される345日開庁に関しては、総合窓口開設に4億円の委託料が計上されています。ふさわしい区民サービスを提供できているかをある段階で、検証する必要があると考えます。また、IPフォン導入にあたっては、事故がないよう、また、十分に職員の方が使いこなせるような研修を望みます

毎年、様々な行政システムが構築されています。システムが十分に機能しているかどうかの検証を望みます。

 地域区民ひろばの活用においては、開設10年を迎え、セーフコミュニティの拠点であること、中高生を含む地域の多世代の区民が集う場として、開設時間の延長を含め、ソフト面の更なる事業展開を望みます。

 福祉費、衛生費です。新年度から本格施行される生活困窮者自立支援制度の相談窓口やサービス内容など、現庁舎に残る生活保護課との連携を十分にとった上、区民の方々への周知を図ることを望みます。そして、その業務のうち、一部が委託となります。相談業務など、職員としてのスキルが求められるものであり、直営と委託の区別がわかりにくく、偽装委託の疑いが生じないようなシステムにしなければなりません。

 若者が多く集まる豊島区で、若者支援体制を庁内の横の連携をはかって進めることを希望します。

 女性への切れ目のない支援のあり方については、「妊孕力」「卵子の老化」等の言葉の使い方など、情報を出す際の配慮を重ねて要求します。

 地域保健福祉計画遂行にあたっては、地域包括支援センターと民生委員など圏域が全面的に一致していません。これは青少年育成員等の地域の様々な活動に及ぶものであり、地域包括ケアシステムを構築するうえで、圏域のあり方について具体的な検討を進めることをのぞみます。

 子育て相談窓口には、小さい子どもを連れて訪れる人が多くいらっしゃいます。待ち時間の解消など新庁舎に移ってから、新設される子育てナビゲーターを十分に生かし、相談体制を整えていただくことを望みます。

新制度に盛り込まれた居宅訪問型保育を、新年度から集団保育が難しい障害児を対象に実施されることを高く評価します。他自治体では、殆ど対応できておらず、障害児が対象ということもあり、丁寧に進め、隠れたニーズにも対応できるよう、準備して頂きたく要望します。

 都市整備費です。

 新規拡充事業の中に、街路樹装飾事業と無電柱化整備事業に大きな予算が計上されています。国際アート・カルチャー都市構想の詳細が発表される前での予算計上であり、事業推進にあたっては、議会、区民に十分な説明責任を果たしていただくことを望みます。

 緑の基金の使い方については、基金の目的から外れることなく、履行することを望みます。

 特定整備路線整備にともなって、とりわけ、補助73号線・82号線は過去に経験していない、2つの鉄道駅を通る路線であり、東京都は道路を作ることに責任を持ちますが、まちづくりには関与しません。したがって、周辺のまちづくりにあたっては、地域のみなさまへの周知、理解をより一層丁寧に行い、地域と一緒になってまちづくりをすすめていただくことを望みます。

 また、立教通り整備については多額の予算が計上されていますが、地域の状況を見ると多様な意見が出ており、容易に答えが出て来ないことが懸念されます。十分な対応が必要です。

 置き看板が目に余るようになってきており、より徹底した注意喚起をお願いします。また、池袋駅周辺など、多くの人々が集う場所の清掃は基本的毎日行われるべきであり、週6日の清掃という現状は改善すべきです。

 空き家、空き店舗の有効活用、まちの活性化にリノベーションまちづくり事業は大変有効であると考えます。不動産所有オーナーの理解を深め、若者のアイデアが活かせるまちづくりを実現できるように期待いたします。

 私ども会派で提案した誕生記念樹事業は、豊島区の子どもの誕生を祝うとともに、豊島区の緑を増やす目的であることを、多くの区民の方にお知らせし、過去に中断した事業の例を参考に、長く愛される事業になることを望みます。

 放置自転車対策を進めてきた豊島区でありますが、東京都からはシェアサイクルの提案が出されています。周辺の区と連携し、後期自転車計画に入れていくよう検討を望みます。

  文化商工費です。

 文化創造都市を掲げる豊島区において、未就学児、障害のある人などが気軽に文化に触れることができるように、行政の事業として配慮されることを望みます。

 女性の創業支援においては、職住近接が可能な豊島区での有利さをアピールし、女性のトータル的な支援をおねがいしたい。

 商店街活性化については、国・東京都・豊島区と、実にたくさんの施策が用意されています。それぞれの施策が商店街の活性化につながっているのか、十分な検証が必要です。

 教育費です。

 川崎市で起きた不幸な事件で、学校を欠席している児童、生徒の状況を把握することは極めて重要です。豊島区内では欠席した児童、生徒への対応は迅速に行われているとのことですが、非常勤化して増員されるスクールソーシャルワーカーの活用を含め、学校内だけでなく地域の人を含めて子どもの見守りが必要だと考えます。

 放課後チューター制度の拡充にあたっては、チューターと担任としっかりとした打ち合わせなど、内容のあるものにしていただくことを望みます。また、放課後チューターを本当に必要とする児童生徒が、きちんと参加できるような支援が行われなくてはなりません。スクールソーシャルワーカーと連携して取り組むべきです。

 鈴木信太郎邸の活用については、区民が利用しやすい施設となるようにしていただかねばなりません。

 公債費では、基金の資産としての、長期的な運用を具体的に検討され、情報公開も行って頂きたく要望します。また、歳入歳出外現金として処理される、定期借地契約に伴う保証金の管理運用についても、同様に、長期的な指針を整備されることを要望します。

 また、特別会計への繰り出し金は必要であることは言うまでもありませんが、その金額については、どこまで一般会計からの繰り出しが望ましいのか、その検証を図るべきです。

 歳入では、消費税増税にあたって、豊島区として地方消費税が26億円の歳入増となっていますが、歳出でも約9億円が増えています。建設工事費や備品などの購入で消費税増税の区負担分が少なくないことも区民にわかりやすく説明する必要があると考えます。

 法人住民税一部国税化は、地方分権に逆行するものであり、引続き、国に対し、是正を要求されることを望みます。

 また、子ども子育て新制度、マイナンバー制度など、国の制度が変わり自治体として整えなくてはならない制度が多く見られます。自治体に責任だけを押し付けるのではなく、国に予算補填を要求していただくことを強く」望みます。

 3特別会計のうち、介護保険会計についてです。

 豊島区認知症戦略では、今後増えるであろう認知症患者を地域で自然な形でケアできるようになることを期待します。また、来年度、地域包括システム構築にあたっては、多くの協力事業者を募り、地域の見守りシステムを充実されることを望みます。

 第6期介護保険では、住所地特例の拡大があり、区外の従来の施設だけでなくサービス付き住宅なども対象となり、それぞれの入居者へのフォローが必要であり、十分な職員体制で、虐待などの被害者が生じないように図らねばなりません。また、補足給付では当事者や配偶者の預貯金などの財産の把握も必要になります。きちんとしたノウハウを習得しなくてはならず、これにも十分な職員体制を持って、公平な対応をしなくてはなりません。

 全庁的な課題として、新しく構築された施設情報システムを十分活用することによって、各施設のコスト管理と同時に全庁的な環境面を含めた管理が進みます。将来に向けての区民にとって有効な公共施設整備計画を策定していくことを望みます。

 国際アート・カルチャー都市構想は、2020年のオリンピック、パラリンピックを見据えて事業展開されると理解しています。全庁あげての外国語対応などおもてなしの姿勢を望みます。また、世界中の人が主役になる都市として国際という名のつく施策です。インバウンドの面だけでなく、区内に住む人も訪れる人も交流できるような仕組みづくりなど、多文化共生の視点を重視すべきです。

 全体を通して、2015年度予算は、高野区長が言われるように、豊島区の大きな転換点を象徴する予算が編成されています。予算執行にあたっては、全庁をあげて将来の豊島区を左右する年となること、住みたいまちから住み続けたいまちへと持続発展都市を確実に実現していくことを共通理解の上で、進めていただくことを重ねて要望します。

 最後になりましたが、9日間の予算特別委員会の運営にあたって、村上宇一委員長、此島澄子副委員長におかれましては、公平公正な運営に努めていただき、大変感謝いたします。ありがとうございました。

 以上で自治みらい豊島区議団の意見開陳を終わります。

意見開陳は、豊島区の区長、副区長、教育長はじめ、管理職の部課長全員が出席の上、(約100名)を前に行われました。現庁舎53年の歴史の最後の予算委員会での、意見開陳ということで、大きな歴史の転換点という思いが強くなりました。